電気配線/制御盤製作

可動部の固定は断線しやすい/マウント固定にはシリコンゴムで保護する

 

今回は「可動部の固定は断線しやすい/マウント固定にはシリコンゴムで保護する」についての記事です。

機械装置では欠かせない電線ですが、断線しないための固定方法について考えてみたいと思います。

 

可動部の固定

機械装置には動力として「空圧」「油圧」「電力」があらゆる部分に供給されていますが、組立作業をしていると悩ましい問題に直面します。

それは、、、「可動部分の固定」です。

 

例えば、「LMガイド」や「シリンダ」を使用した可動ユニットの「空圧」「油圧」「電力」の固定です。

通常は「LMガイドとボールねじ」のような大きめのユニットにはケーブルベアを採用するので固定方法で悩むことは少ないのですが、なかにはケーブルベアがないユニットが存在し悩みの種なのです。

 

ケーブルベア

 

ケーブルベアがない理由には下記のようなことがあります。

  • ケーブルベアのスペースがない
  • ケーブルベアの取付忘れ(設計)
  • ショートストロークのユニットなのでケーブルベアが取り付けできない

この様な状況ではケーブルベアがないので、組立工や電気工が干渉がないように「マウント固定」で支点を決めてユニットの可動に対して「うまく馴染むように」工夫しています。

 

可動部の固定は断線しやすい

可動部のマウント固定には大きな問題があります。

それは、「支点となる固定部分が損傷する」と言うことです。しかも、損傷はすぐには発覚せずに客先納入後に起きるためメーカー側は「気が付いてない」「損傷のリスクを認識していない」場合があります。

 

固定にはマウントに結束バンド(インシュロック)の組み合わせが一般的ですが、繰り返し屈曲すると結束バンドが「食い込み」「擦れ(摩擦)」によって損傷するのです。

特に電線は断線しやすく容易に修理できないので要注意です。

*「エアーチューブ」「油圧ホース」も損傷しますが、私の経験上電線の方が損傷が速いと思います。

 

電線はロボットケーブルを使用していれば「屈曲」「摩擦」に強いので余程断線は無いと思いますが、例えば「オートスイッチ(リード線)」「ファイバーケーブル」などは容易に損傷します。

このような可動部の支点となる固定部分の損傷に対して、有効な対策を考えてみたいと思います。

 

マウント固定にはシリコンゴム

固定部分が損傷するからと言って、固定を辞めるわけにはいきませんよね。

私が提案したい対策としては、「緩衝材」を巻き付けて結束バンドで固定する方法です。

*今回のテーマとは違いますが、配線の保護に関してはこちらの記事でも紹介しています ⇒ 「シート型チューブや配線保護チューブの使い方と注意点/ジッパーチューブで断線や摩耗対策」

 

緩衝材と言いますと、どのような材料を思い浮かべますか?おそらく大抵の場合はゴム素材が思いつくと思いますが、私がおすすめする素材は「シリコンゴム」です。

シリコンゴムは「耐摩耗性」は低いのですが「柔らかく馴染みやすい」特徴があり、電線のような被覆が柔らかいものを保護するためには柔らかい素材が適しています。

もし耐摩耗を優先して硬い素材を巻き付けたとすると、緩衝材が電線を損傷させたり、結束バンドが締め切らずに電線が固定できないことも考えられるのです。

 

では、具体的におすすめするシリコンゴムですが、例えば下記のようなモノです。

  • シリコンテープ(自己融着)・・・好きな長さにハサミで切って巻き付ける
  • シリコンチューブ・・・輪切りにして結束バンドで固定する

それではそれぞれの商品を説明します。

 

シリコンテープ(自己融着)

シリコンテープとは薄いシリコンゴムをテープ状にしている商品です。

必要な長さでカットして巻き付けて使用します。

なかでも自己融着のシリコンテープがおすすめで、接着剤を使用していないテープでシリコンテープ同士を重ねると引っ付くものです。

*シリコンテープの使用方法としては、配管やホースの破れの補修としてシリコンテープを巻き付ける使い方が一般的です。

 

*例えば下記のような商品です。

引用抜粋:アガイ商事株式会社 レスキューテープ

 

 

では実際にし使用してみましょう。

シリコンテープ

自己融着のシリコンテープ

電線に巻き付けてみる。電線の一体感(密着感)が良いです。

 

シリコンテープの注意

シリコンテープは何度も繰り返し融着しますが、融着が強いので剥がす作業は大変です。最悪の場合、ハサミで切り込み入れないと除去できない可能性があります。

そう考えますと、電線の交換は面倒かもしれません。

 

シリコンチューブ

シリコンチューブとは、シリコンゴムのチューブです。本来は管として使用しますが、このチューブを輪切りにしてさらに縦にカットして電線に巻き付けて使用します。

自己融着ではない(引っ付かない)ので電線に密着はしませんが、結束バンドで締付ければしっかり固定でき結束バンドを切れば簡単に取り外せます。

 

シリコンチューブ

シリコンチューブ

電線に巻き付けてみる

 

補足 シリコンゴムの注意点

今回紹介しているシリコンゴムを使用した方法について注意点があります。

 

こちらの記事 ⇨ 「異物混入を検出する方法」 でも解説していますが、シリコンゴムは異物混入の対策として考えた場合には不向きとなります。

つまり、X線では検出できる可能性はありますが、金属検出器では検出できません。

 

ですから、異物混入の対策が必要であれば、「金属検出機対応製品(金検対応製品)」で電線を保護すると良いと思います。

 

まとめ

今回は可動部の固定についてシリコンゴムを使用する方法の紹介をしました。シリコンテープかシリコンチューブのどちらを使用するかは、実際に使用してみて使いやすいモノで良いと思います。

今のところこの方法で断線の報告はないので有効であると思っています。

もし、シリコンゴム以外の素材や商品でおすすめのモノがありましたら、お問い合わせから連絡をいただけたらと思います。私が知らないだけで、さらに良い方法もあると思いますので。

 

*シリコンテープ(自己融着)の購入はこちらから

 

 

*シリコンチューブの購入はこちらから

 

 

 

以上です。

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