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ハブベアリング寿命と交換目安/S2000ハブとベアリングの摩耗具合を観察する

 

今回は「ハブベアリングの寿命と交換目安」についてです。

一般車両はそれほど気に掛ける部品ではないと思いますが、サーキット走行をするような車両のハブベアリングは定期的な点検や交換が必要になります。

今回はハブベアリングの解説だけでなく、私が交換したハブとハブベアリングも紹介したいと思います。

 

ハブベアリングとは

ハブベアリングとは、車両とホイール(タイヤ)の接続部品である「ハブ(ホイール側)」と「ナックル(車両側)」に組み込まれているベアリングです。

 

引用抜粋:ジェイテクト ハブユニット カタログ

 

車両のホイールにはラジアル荷重とアキシアル荷重の2方向からの荷重がかかるので、ベアリングにはそれらが負荷できることが求められます。

ラジアル荷重とアキシアル荷重を負荷できるベアリングとしては「テーパーベアリング」と「アンギュラベアリング」あり、現在生産されている自動車のハブベアリングはアンギュラベアリングが主流で、昭和時代の旧車やトラックなどはテーパーベアリングが採用されています。

*アンギュラベアリングもテーパーベアリングも予圧をあたえて使用するベアリングです。

 

ハブベアリングの寿命

ハブベアリングの寿命は基本的に10万キロ以上と言われていますが、使用状況によって大きく左右される側面があります。

 

ハブベアリングの寿命が左右される条件

  • 熱害・・・ブレーキの発熱
  • 負荷・・・キャンバー、ハイグリップタイヤ、サーキット走行

熱害と負荷が大きいと1年しか持たない場合もあります。

 

ハブベアリング交換目安

ハブベアリングの寿命は使用状況によって一概には言えませんので、交換の目安に従って判断するほうが良いと思います。

 

交換目安

摩耗の段階 症状 摩耗状況
初期 ベアリングのシールからグリスが漏れている グリスのタレとシールの劣化でコロの潤滑不足になる。経過観察しながら使用
中期 異音 走行中にホイールの回転と同調して一定リズムで異音が発生する。早めの交換が必要
末期 ガタ ベアリングの摩耗とハブの摩耗(嵌めあいのガタ)が進行している。早急に交換

通常はベアリングのみの交換でハブは再利用されることが多いと思いますが、ハブが摩耗している状態はもちろんサーキット走行などの高負荷で使用する場合はハブも同時に交換するほうが良いと思います。

 

ハブの嵌めあい部の摩耗

ハブユニットで注意したいのはハブベアリングの摩耗だけではありません。ホイールを取付ける部分の「ハブ」もベアリングと嵌めあっている部分が摩耗するので、状況に応じて交換が必要です。

 

下記に、ハブの嵌めあい部分の摩耗について参考資料を引用します。

ここまでハブが摩耗するとベアリングとの嵌めあいで相当なガタ(遊び)が発生していると思われます。

引用抜粋:TYPEONE ブログ S2000の異音修理

 

S2000のハブベアリング摩耗具合の観察

それでは、先日交換した私のS2000のハブとハブベアリングを観察してみることにしましょう。

 

交換したハブとハブベアリングの使用状況

  • 使用期間・・・3年~4年
  • 走行距離・・・30.000キロ
  • サーキット走行・・・ミニサーキット5回 国際サーキット11回
  • グリス漏れ・・・あり
  • 異音・・・なし
  • ガタ・・・なし

このような状態で、今すぐに交換という状況ではないのですが、現在はサーキット走行をメインとしているので早期交換とすることにしました。

 

フロントのハブとハブベアリング

フロントのハブとハブベアリングの状態を画像で確認してください。

 

フロントのハブとハブベアリング

全体 *クリック拡大

ハブとインナーレース *クリック拡大

グリスの状態 *クリック拡大

ベアリングのコロの状態 *クリック拡大

 

リアのハブとハブベアリング

リアのハブとハブベアリングの状態を画像で確認してください。

 

リアのハブとハブベアリング

全体 *クリック拡大

ハブとインナーレース *クリック拡大

グリスの状態 *クリック拡大

ベアリングのコロの状態 *クリック拡大

 

摩耗具合

観察した結果をまとめますと、、

  • フロントよりもリアの摩耗が激しい
  • フロントよりもリアのグリスの劣化が激しい
  • 左側のベアリングに剥離が起きている
  • リアのハブが摩耗、かじりが起きている

このような印象を受けました。

 

掘り下げて考えてみますと、、

  • グリスの劣化(変色)は熱の影響で、リアの方が熱害が大きい
  • グリスの劣化でリアの摩耗がしんこうしている
  • 剥離は油膜切れと思われる
  • ハブの摩耗、かじりは負荷が大きい部分に起きるので、リアの方が負荷が大きいと思われる

このような感じでしょうか。

 

今回の交換は異常があっての交換ではないので目立つ損傷はありませんでしたが、摩耗が進行している状態を把握することができました。

もう一年サーキット走行で使用するのは難しかったのではと思います。

 

まとめ

今回はハブベアリングについてまとめてみました。一般的にはハブベアリングの交換は「異音」や「ガタ」が発生してからだと思いますが、サーキット走行やドライビングを楽しむような車の場合には、異常が起きる前に定期的に交換して良い状態を維持するほうが良いと思います。安全にそして気持ちよく運転するためには、日ごろのメンテナンスをしっかりとおこなうことです。

 

*S2000のハブベアリングの購入はこちらから

 

以上です。

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