ケーブルベア

ケーブルベアの組付け注意点/設計と電気配線の問題

 

ケーブルベアとは

ケーブルベアとは電気配線/エアーチューブ/油圧ホースを保護しスムーズに可動させる部品です。

機械装置の可動部分には必ずと言っていいほど使用されている部品です。

 

ケーブルベア

 

今回は組立目線でのケーブルベアの施工注意点についてまとめておこうと思います。

 

ケーブルベアの組付け注意点

私がケーブルベアを組み付けるときに注意していることは下記の6項目です。

  1. ケーブルベアの移動側と固定側
  2. ケーブルベアの容量
  3. 内容物の整列/交差
  4. 設置高さ
  5. 発塵対策
  6. ロボットケーブルを使用する

それではそれぞの項目について解説します。

 

ケーブルベアの移動側と固定側

ケーブルベアの両端は移動側と固定側があり、取り付ける向きが決まっています。

詳しくはこちらの記事で解説しています。 ⇒ 「ケーブルベアの移動側と固定側の見分け方/記号の意味」

 

ケーブルベアの容量

ケーブルベアの中は一杯になるほどの電気配線/エアー配管/油圧配管を入れてはいけません。容量の基本は60%程度です。*椿本チェインのカタログに記載

 

なぜか?

  • ケーブルベアが屈曲して可動するときに、内容物の屈曲負荷に耐え切れずリンクの嵌めあいが外れる/破損する
  • 内容物が常に擦れ合ったり、押し付けられているので断線/損傷する
  • 破損/断線するほどの損傷なので粉塵がでる

 

設計時に容量の想定をしてケーブルベアを選定しますが、実際にケーブルベアに電気配線やエアー配管を通すと一杯になってしまうことがあります。その場合には、ケーブルベアのサイズを大きいものに変更する必要があります。

理想はメーカー指定の60%以下ですが、私の環境では80%まで使用することが多いです。推奨はしませんが、コストとスペースの問題でゆとりのあるケーブルベアが選定できない場合は仕方がない側面があります。

 

内容物の整列/交差

ケーブルベアの内容物は整列させて通します。電線やエアーチューブを交差した状態は好ましくありません。

 

なぜか?

  • ケーブルベアが可動するときにお互いに押しつぶし合い、内容物が断線/破損します。
  • 破損/断線するほどの損傷なので粉塵がでる

 

ケーブルベアに通す作業は手が入らず、リンクから飛び出してしまったりと結構面倒な作業です。しかも、マウントで固定したりできないので電線やエアーチューブは行きたい方向へ曲がり落ち着きがないので、交差してしまいます。

 

対策

  • ケーブルベアに通すときに/通した後に交差を直す・・・面倒ですが手作業で修正します。
  • 仕切り板を使用する・・・ケーブルベアの中を仕切って内容物を交差させない。空間を確保する

 

仕切りの方法例

 

ケーブルベアの仕切りの方法はメーカーによって様々なパターンがありますが、仕切りが多くなるほど通せる内容物は少なくなるので注意が必要です。

私の環境ですと、「A仕切りあり」タイプが主流です。

理想は「B仕切りあり」のタイプですが、機械装置の省スペース化とケーブルベアのコストダウンなどの理由で「B仕切りあり」タイプが選択できないのです。

 

「C仕切りあり」タイプは金属ダクトなどで見受けられるタイプです。金属のケーブルダクトは金属が剥き出しなので、内容物にダメージを与えやすいため、細かく仕切る仕様となっています。

 

設置高さ

ケーブルベアの接地高さはカタログ値の範囲を超えて取付けてはいけません。屈曲に無理が生じて、ケーブルベアのリンクが破損したり、寿命が縮まります。

 

引用抜粋:つばき ケーブルベアカタログ

 

私がケーブルベアの取付け状態を見分ける方法は下記の2点で、「大丈夫かな?」と思ったら寸法を測定し確認します。

  • 接地が高すぎて半径が大きくなる場合・・・固定側のケーブルベアが移動側に引っ張られてケーブルベア浮いた状態(着地していない)になります。
  • 接地が低すぎて半径が小さくなる場合・・・ケーブルベアが内側に押し付けられて、ケーブルベアのR部分が固定/移動のブラケットよりも大きく膨らみます。

 

参考ですが、接地が高すぎてケーブルベアが浮いている状態で可動させると、カタカタ音がします。

*音声のみですが聞いてみてください。

 

もしこのような状態の場合は、取り付け方法を変更して適切な高さに修正する必要があります。

 

発塵対策

ケーブルベアは可動するものなので、リンク部分や内容物が摩擦によって発塵します。クリーン環境や客先の指定がある場合には、低摩擦/低摩耗タイプやクリーンルーム専用のケーブルベアを使用します。

また、仕切りの活用によって電線/エアーチューブの摩耗対策も発塵対策となるので有効です。

 

引用抜粋 つばき ケーブルベアカタログ

 

「動く=発塵」と認識しておきましょう。

 

ロボットケーブルを使用する

ケーブルベアに通すケーブル(電線)はロボットケーブルなどの断線のリスクが低いケーブルを使用します。

*ロボットケーブルとは、ロボットアーム配線やケーブルべア配線などに用いられるケーブルです。高い柔軟性と耐久性を持ち、繰り返しの移動などにも耐えられるように設計されています。

 

なぜか?

ケーブルベアが可動すると内容物はそれにつられて、部分的に伸びたり縮んだりします。そのため、ケーブルベアや内容物同士の接触で摩耗するので、断線/損傷する可能性があります。

 

ロボットケーブルの使用方法としては、可動するユニットに中継ボックスを取付けセンサなどの信号線、電線をロボットケーブルに置き換えてケーブルベアに通すやり方をとります。

中継ボックスを設置する場合には取付けスペースが必要になるので、設計段階でスペースの確保をしておきます。もし、機内配線の段階で設置場所を考えるとなると、高確率で設置場所がなかったり、中継ボックスのサイズに融通が利かない場合があり、電気配線の妨げになりますので注意が必要です。

 

ケーブルベアの注意点のまとめ

ここまでで私がケーブルベアと取付けるときの注意点6項目について解説してきましたが、この中でもメカの組付け段階で是正できる場合はよいですが、電気配線の時に発覚するような項目には注意が必要です。

例えば、「ケーブルベアの容量」や「ロボットケーブルを使用する」件は電気配線の段階でしか気が付かない場合があり、部品製作や部品変更や追加加工など後々になって面倒なことになるので、組付け段階で電気配線目線でも組み付けをおこなうと良いと思います。

 

ケーブルベアは「動けばいいや」なんて思われがちの部品ですが、適切に取り扱わないと重大なトラブルにもなりかねません。ですからケーブルベアに限らず、いくら単純な部品であっても甘く見ずに組み付けたいものです。

 

以上です。

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