精度測定器

ダイヤルゲージの測定方向と内部構造/測定方向に注意は必要か?

2020年3月31日

 

今回は「ダイヤルゲージの測定方向と内部構造/測定方向に注意は必要か?」についての記事です。

ダイヤルゲージは、測定する方向によって精度に違いがあるのか?それは内部構造による影響なのか?

私が以前から感じていたダイヤルゲージの素朴な疑問について考えてみることにします。

 

ダイヤルゲージの測定方向

標準形ダイヤルゲージ

 

私はダイヤルゲージを使用するときに思い出すことがあります。

 

「標準形ダイヤルゲージで測定するときに走らせる方向に注意しなきゃいけないよ」

 

昔こんな事を言われたんです。つまりダイヤルゲージには使用する向きがあると言う事なんですね。

 

走らせる方向

ダイヤルゲージを走らせる方向とはどういうことか?

下記に走らせる方向の「良い」「悪い」の違いを載せておきます。どこに違いがあるのか分かりますか?

 

標準形ダイヤルゲージ

*クリックで拡大

 

何が違うか?と言いますと、、

ダイヤルゲージの本体に対して走らせる方向に違いがあります。

 

「本体の正面方向に走らせるのか」または「本体の側面方向に走らせるのか」この違いなんです。

しかしそうは言っても、私は走らせる方向で測定値に違和感を持ったことがないし、走らせる方向で測定値が違うなんてことを経験したことが無かったので半信半疑でした。

 

ピーク形(てこ式)のダイヤルゲージだと測定子の角度によって測定誤差が発生するので、角度に注意しこだわって測定している作業者は多くいるのですが、標準形となるとこだわって測定している作業はいるのでしょうか?正直私はまだ出会ったことがありません。

*補足 ピーク形ダイヤルゲージの測定子の角度による誤差についてはこちらの記事をご覧ください ⇒ 「てこ式(ピーク形)ダイヤルゲージの測定子の角度/測定誤差を実験」

 

さて、そもそもなぜ走らせる方向に注意が必要なのか?疑問ですよね。

その昔に言われたことは「内部のギアの噛み合いに変化が起きるため」だったので、実際に標準形ダイヤルゲージの内部構造がどうなっているのか?確認してみたのです。

 

ダイヤルゲージの内部構造

ダイヤルゲージの内部構造が本当に測定方向に影響しているのか?ダイヤルゲージの蓋をあけて内部構造を確認してみました。

 

測定子が上下しスピンドルも連動して上下する。

そしてスピンドルにはネジ(ウォームギアかも?)が切ってあり歯車と噛み合って数値変換しているようです。

確認の為、この状態でスピンドルに左右に動かしてみたのですが、やはりガタツキや遊びは感じられず目盛りのズレもありませんでした。

 

標準形ダイヤルゲージ

*クリックで拡大

 

そして、じっくり観察してみると気が付いたことがありました。

  • スピンドルを支持しているステムがしっかりしていてガタが無い
  • スピンドルの「ねじ」は当然ねじなので斜めに切ってあるので、歯車との噛み合いに遊びが無くなめらかに噛み合っている

この2点です。つまり走らせる方向で測定値にバラつきや誤差が起きる事は無いのでは?と言う事なんです。

 

バラつきと測定誤差の原因

ここまでで、「走らせる方向で測定値にバラつきや誤差が起きる事は無いのでは?」と言う結論に至っていますが、そもそもなぜそのような話が出てきたのか?私が言われたことは何だったのか?

気になりますよね。そこで色々と調べてみたのですが、下記のような写真を見つけました。

 

引用抜粋:MAZDAのダイヤルゲージ

 

このダイヤルゲージのスピンドルはラックになっていますね。

つまりこれはラックピニオン方式なのですがもしかしたらこのタイプはダイヤルゲージを本体に対して側面方向に走らせると誤差を生じるかもしれない、ということなんです。

私の手元にはこのタイプのダイヤルゲージがないのでハッキリとした根拠はありませんが、違いがあるとすればスピンドルの伝達方式の違いでしょう。

 

測定方向の注意 まとめ

ここまでの内容を考えてみますと、たしかに注意されたように「ダイヤルゲージの側面方向」へ走らせると、歯車の噛み合う方向へ負荷が発生するので「ねじタイプ」でも「ラックタイプ」でもどちらでも測定誤差が起きる可能性はありそうです。

ただ実際に使用してみるとステムの支持がしっかりしているので実感がないのも事実です。

今回の件を総合的に考えますと、迷う所ではありますがダイヤルゲージを走らせる方向は「本体の正面方向に走らせる」を基本とする方法が、無難で理にかなっていると思う所です。

 

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以上です。

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